■雨

降りしきる雨の中、背を合わせて立って、互いに言葉を交わすこともなく襲いかかってくる相手に斬り掛かる。
二人で旅をするようになって、こうして何度共に戦ったか。
背を預けられる相手だと、以前共に戦った時に思った事が間違いではなかった事を実感していた。
共に戦ったファレナの内戦から、既に一年程が経過していた。


ファレナの内戦が終わり、独りファレナを後にしたゲオルグを捜して追いかけて来たらしいカイルと再会したのは、数か月前だった。
ファレナ女王国は、女王の夫となるものを闘神祭で選んでいたが、アルシュタートとフェリドの娘であるリムスレーアが女王となってそれは廃止された。
闘神祭で勝ち抜けば、地位がない者でもファレナの女王の夫となることが出来たのだから、その地位を狙っていた者達にとっては、簡単に受け入れられるものではなかった。
とは言え、闘神祭が開催されない以上どうにもならない。
それならば手土産があれば――そう誰でも考えるだろう。
ファレナの女王リムスレーアに取り入るために、ファレナ女王国の前女王、リムスレーアの母でもあるアルシュタートを殺害したと言われて居るゲオルグを捕らえようとする者達が現れたのだ。
ゲオルグの身柄をファレナの王家に引き渡して相応の報酬を得るために。

それを知ったカイルがゲオルグを捜して追いかけて、伝えて――そのまま二人で旅を続けている。
ゲオルグがそんな者達に捕らえられると思って居たわけではないが、王子や姫様――今は女王騎士長と女王陛下だけれど――がゲオルグを捕らえようとする者達が現れた事に心を痛めていると知ったから。
既にカイルもファレナを後にしていたけれど、それでも放っておけなかったのだ。
今でもカイルにとってファレナの王家の人達は大切だから。
それに、ゲオルグを捕らえようとする者達に憤りを感じたのも理由だろう。
何も知らないで、そんな思いが湧きあがったのだ。
あの時は他に方法がなかったと、それを間近で見ていた者も言っていた。
ゲオルグが女王を貫かなければ、ファレナという国はなくなっていただろう。
太陽の紋章はそれ程の力を有しているのだから。

大切な者をあの戦いで失くした。
大切な場所も、失くした。
大切なモノを失って――それでもファレナという国は存続する事が出来た。
何よりも、母である女王を失くした王子と姫様がゲオルグを赦して居るのに、何故他の者が――そんな思いが渦巻いて何もしないではいられなかったのだ。


降りしきる雨は勢いを増し、そんな中襲いかかって来た者達を斬り伏せる。
ゲオルグとカイルの剣によって斬り伏せられた者達から流れる赤は、降りしきる雨に流されて地面を赤く染めることはなかった。


「ゲオルグ殿ー。今日だけで何度目ですか襲われるの」
「知るか。嫌なら俺と一緒に行動する必要はないといつも言っているだろう」
「あーもう、またそういう事を言う。今更遅いって知ってるでしょう、ゲオルグ殿も」


そんな会話を交わしながら、互いに別の相手へと剣を振り下ろす。
二人に対して倍以上居た相手は、全員地に倒れ伏した。
降りしきる雨は、地面もそして返り血を浴びたはずの二人も洗い流していく。
だが、雨は血を洗い流すことは出来ても、過去の罪までは荒い流すことは出来ない。
それが出来たなら、こんな風に襲撃される事もなくなるのだろう。

剣を納めて、降りしきる雨の中立ち尽くす。
ゲオルグと行動を共にしている為、カイルも何故か共犯だと言う事になっているのだ。
あの時あの場にカイルは居なかったというのに。
噂などと言うものは本当に当てにならない。


「どうせなら可愛い女の子と噂になりたかったですよー」
「同感だな」
「それよりこれ、どうします?」


雨足は強くなるばかりで、雨の中立ち尽くす二人は全身ずぶ濡れになっていた。
そんな二人の足元に転がるモノを見てカイルが問う。


「放っておけ。この雨だ。誰の仕業かなど分からんだろう」
「この雨の中担ぎたくないですしねー。……血を洗い流してくれるのはいいんですけど、流石に寒いですね」
「そうだな。とりあえず近くの街まで急ぐぞ」
「良かったですよ。野宿だって言われたらどうしようかと」
「野宿がいいならそうするが」
「こんな雨の中野宿なんて冗談じゃないです。そう言われたらゲオルグ殿だけおいて行きますよ、オレ」


カイルのその言葉に溜め息を一つ零して、ゲオルグは何も言わずに独り歩き出した。
「待って下さいよー」と言いながらカイルがゲオルグを追いかける。
歩く速度を緩めることも振り返ることもせずに、ゲオルグは歩きながら微かに笑う。
背負ってしまった罪を、赦して貰おうと思った事は一度もなかった。
独りで背負って行くつもりでいた。
だが、成り行きとは言え二人で背負うことになって――罪が軽くなるわけではないが、気持だけは随分と軽くなっていた。
罪を背負わせてしまった罪悪感を、カイルがゲオルグに抱かせないせいもあるだろう。
それに、ファレナの内戦で共に戦って居た時に思ったように、背を預けられる存在である事も要因だろう。
背負わせてしまったモノの代わりに――出来る事もあるだろう、共に在れば。
だから、カイルが共に在りたいと願う限りは共に在ろうとゲオルグは思っていた。
いつの日かカイルがゲオルグの元を去るその瞬間までずっと――。
その瞬間が来ない事を願いながらも、その時が来たなら引き留めるつもりもなかった。

ずぶ濡れになりながら辿り着いた場所は、街とは到底呼べない小さな村だった。
村の中を歩き宿を探す。
だが、この村に宿はなく、宿がある街までは此処からもう少し歩かなければならないと知る。


「こんな雨の中野宿なんて嫌ですよ〜! いつ襲われるかも分からないのに」
「誰も野宿するとは言ってないだろう」
「じゃあ、どうするんですか」
「……宿のある街まで行く」
「雨に濡れてですか?」
「今更変わらんだろう」
「そうですけど、せめて傘くらい買いましょーよ」


軒下で雨を凌ぎながら会話を交わす。
だが、決して広いとは言えない軒下に剣を振るうそれなりに体格の良い男二人では、雨を完全に凌ぐことは出来ない。
これ以上濡れる場所などないというくらい二人とも全身ずぶ濡れではあるが、それでも凌ぎきれない雨は容赦なく二人を濡らしていく。

傘を買おうというカイルに押し切られて、軒下から出て二人は店へと向かった。
宿もないような小さな村には店は一軒しかなく、雨に濡れた状態で店の中へと入る。
中を見渡して――見つけた傘は何故か一本しかなかった。
突然の雨だからなのか、元々それ程品揃えをしてないのか、両方なのか分からないが。
どちらかが女性ならば、その傘一本で何とかなっただろう。
だが二人とも男性である上に、剣士だ。
カイルはゲオルグに比べたら細身ではあるが、それでもそれなりの体格はある。
どうやっても二人で一本の傘を差すのは無理があるだろう。
それにも関らずカイルはその一本の傘を買う。
店の外の軒下で、ゲオルグはカイルに問いかけた。


「カイル。どうするつもりだ」
「どうって、ないよりいいでしょ。二人で一本でも」
「……どう考えても無理だろう」
「大丈夫ですよ。多少は凌げますって」


言いながらカイルは傘を差す。
入れと促されて、けれどそれに従う気にはなれなかった。


「俺はいい」
「オレだけ傘差して、その隣を傘を差さないゲオルグ殿が歩いてたら可笑しいじゃないですかー」
「お前が買ったんだろう」
「そうですけど。一緒に入りましょうよー」
「断る」
「オレだって一緒に傘に入るなら女の子の方がいいですよ。仕方ないじゃないですか」


傘に入る気配も見せずに独りすたすたと歩いて行くゲオルグを追いかけながら、カイルは告げる。
そのカイルの言葉が届いているはずなのに、ゲオルグが足を止めることはなかった。
村を後にして街道へと出る。


「ゲオルグ殿、傘に入って下さいって」
「……いいと言っているだろう」
「だから、オレだけ傘差してたら変じゃないですか」
「俺とお前が一つの傘に入ってる方が余程変だろう」
「そんなことないですって! 風邪引くよりマシでしょう」
「それこそ今更だろう」


少し先を歩くゲオルグを何とか傘に入れようとしながらカイルは声を掛ける。
だが、ゲオルグは歩みを緩めることもしなければ、傘に入る気配さえ見せない。
確かに今更だろう。これだけ濡れてしまっていれば、今更傘に入った所でどうにかなるとは思えない。
だがそれでも、酷い雨の中傘も差さずに歩くよりはいいと思ったのだ。
雨に濡れると冷たいから。
濡れてしまったものは直ぐに乾くことはないけれど、でも傘に入ればこれ以上冷たい思いをしなくてもいい。
あれ程の思いをして、今また何も知らない自分たちの利しか考えない奴らに追われて。
その上雨に濡れて冷たい思いまでして欲しくはなかった。
だから、少し前を歩くゲオルグに足早に近づいて、その腕を掴み少し強引に傘の中へと入れる。
突然の事に驚きゲオルグは態勢を崩しそうになって、けれどどうにか持ち堪えて溜め息を一つ零した。
咎めるようにカイルの名を呼ぶ。


「カイル」
「こうでもしないと入ってくれないじゃないですかー」


確かにカイルの言う通り、ゲオルグは傘に入る気はなかった。
剣を振るう男二人、それ程大きくはない傘に入っても、お互いに体が傘から半分程出てしまう。
一人ならば凌げる雨が二人で入ることで凌げなくなってしまうのだ。
とは言え、カイルもどうしても譲るつもりはないらしく、仕方なくゲオルグはそのまま傘に入っていることにする。
満足げなカイルをしばらく眺めて、ゲオルグは腕を伸ばしカイルの肩に回して引き寄せた。


「な、何するんですか! 行き成り」
「こうすれば少しはマシだろう」
「何がですか」
「雨に濡れたくないんだろう?」
「そうですけど……」


そう言ってカイルは呆れたように深い溜め息を吐く。
一緒に傘に入るのは変だと散々文句を言っていたにも関わらず、入ってしまえばもうどうでもいいのか。
この切り替えの早さは相変わらずだと思う。
その上この態度。
他意がないのは分かっているが、これがカイルじゃなかったなら恐らくは誤解するだろう。
だからこそ、溜め息しか出ない。

カイルの呆れたような溜め息が聞こえたらしいゲオルグが、カイルへと視線を向けて問う。


「なんだ」
「……何というか、ゲオルグ殿って分かってはいましたけど、そういうこと素でするんですよね、計算したわけじゃなく」


肩に回された腕から伝わる温もりも、それによってより一層体が密着した事で伝わる温もりも心地良くて。
けれど、そんな時間は長くは続かない。
街が見え始めたと思った瞬間、辺りに満ちる殺気。
視線を巡らせば傘を差すカイルとゲオルグに武器を持ち向かってくる数名の男の姿が映った。
傘が宙を舞う。
敵の武器がカイルとゲオルグを斬りつける前に、カイルとゲオルグの剣が敵を斬り伏せる。
流れ出る赤も浴びた返り血も、降りしきる雨が流してくれる。
けれど――この手が剣が、誰かの命を奪ったことは、流してはくれないのだ。
今この瞬間の出来事も、そして過去の出来事も。

現れた敵を全員斬り伏せて、剣を納めた。
戦いの高揚感だけではなく、先程投げつけられた言葉が、感情を昂らせる。
容赦なく降りしきる雨は、戦いによって上がった体温を奪って行く。
だが、内に燻る熱までは、冷ましてはくれなかった。

女王を手にかけて王家の者に赦されたからと言って良い身分だと、ゲオルグとカイルが恋人という関係にあると勘違いしたらしい男達が、見下すように笑って言った言葉がが表情が離れなくて。
何も知らないくせに、そんな思いがまた湧きあがる。
憤りは、連日の戦いの高揚感と、こんな日々を送る羽目になった原因によってもたらされた、内に残ったままの燻ったモノに更なる熱を与える。
内に燻る熱を吐き出す先を互いに求めて――言葉を交わすことなく、二人は街へと向かって足を進めた。
二人が戦っていた場所から少し離れた所には、先程まで二人で差していた傘が持ち主を失い転がり、雨に濡れていた。

街に着き宿の部屋へと入り、二人は濡れた服を脱ぐのももどかしげに寝台へと倒れこむ。
濡れた服を脱ぐのは容易ではなくて、けれどどうにか脱ぎ捨てた二人分の服が寝台の横に落とされた。
こうして体を重ねるのはこれが初めてではない。
欲を満たすためだけならば、外に出ればいくらでも一晩共に過ごす女性を捜すことが出来る。
ゲオルグもカイルも、そんな相手に不自由することはなかったが、それでもこの熱を吐き出す相手は互いだけしか居ないのだ。
女性と一晩過ごしても癒されはするが、内に燻った熱を吐き出す事は出来ない。
そうして共に旅をする相手に行き着くのはごく自然な事だったように思う。
互いの間に恋愛感情があるわけではない。
あるのは背を預けられる、命を預けられる唯一の相手だと言うことだけだった。
だからこそ吐き出せるモノがある。

あの内戦から一年程経って、もう過去の事になってもいいはずなのに。
連日ゲオルグとカイルに襲いかかってくる者達が、いつまで経ってもあの出来事から解放してはくれない。
ずっとこの先罪を背負って行くつもりではいる。
だが、いつまでもそれに囚われているつもりもなかったのだ。
それなのに、捕らえて放してくれない。
忘れるつもりなどないし、忘れられるはずもない。
だからと言って過去にしてはいけないことなどないはずなのに。
囚われたままで、あの時の感情も、それ以降もたらされた憤りも溜まっていくばかりだ。
何も思わないはずがないのだ。
友の妻をこの手に掛けて、何も思わずに居られるはずなどないと言うのに。
ゲオルグを捕らえようとする者達は、無遠慮に踏み込んではかき乱して行く。
ただただ溜まっていく熱を昇華してくれるのは、共に旅をしているカイルしか居なかった。
他の誰もこの熱を受け止められる者は居ないのだ。

降りしきる雨が窓を叩く音が響く。
きしむ寝台の音も、二人の荒い呼吸の音も、止む気配を見せない雨音がかき消していた。
だが、先程まであんなに二人の体から体温を奪っていた雨も、今この時二人の熱を冷ます事は出来ない。


「……っく、…う、ぁッ」


貫かれて、カイルが呻くような声を上げる。
痛みとそして、行為に慣らされた体から湧き上がる快感が、思考を奪って行く。
ゲオルグに投げつけられた言葉は、カイルにも憤りをもたらしていた。

あの時、女王を貫くというその役目を、恐らくはカイルは与えられても出来なかっただろう。
それが分かっていても、思ってしまう。
ずっと王家の者達の傍に居て、守りたいと思っていた。
故郷であるファレナを、守りたいと思っていた。
ならば、あれは自分がするべき事だったのではないか、と。
出来ないと分かっている。
だからこそフェリドもゲオルグに託したのだと言うことも理解はしている。
だが、感情はそれに着いていってはくれないのだ。
ゲオルグと共に旅をするようになって、成り行きとはいえゲオルグがした事を僅かでも背負う事が出来て、赦された気になっていたのだ。
だが、未だにあの出来事はゲオルグを、カイルを解放してはくれない。
まだ赦されていないと突き付けられるようで――内に燻る思いは行き場を失くす。
憤りがそれに更に熱を注いで、その吐き出し口を求めた。

――カイルはゲオルグに、ゲオルグはカイルに。

互いに熱を吐き出す所は他になかった。
その熱を思いを受け止められる相手が他に居なかったのだ。
あの日々を共に戦いぬいたからこそ、あの出来事を、真相を知っているからこそ、分かる様々な思い。
背負ってしまった罪も、抱えてしまった思いも――他の誰も受け止める事は出来ない。
互いにとって唯一の存在。
この熱が思いが内に燻り続ける限り、互いに互いの手を放すことなど出来るはずがなかった。

全てを吐き出して、カイルの体が寝台に沈み込む。
未だカイルに覆いかぶさったままのゲオルグを見上げて、カイルはだるそうに言葉を紡いだ。


「……ゲオルグ殿」
「なんだ」
「まだ、足りない……ですよ」
「そうか。偶然だな、俺もだ」
「何言ってんですか。……あんたがこの程度で満足するはずがないでしょう」
「遠慮はいらんらしいな」
「遠慮した事なんて、あったんですか」
「多少はな」


知らなかったとカイルは笑う。
笑うカイルを見下ろして、ゲオルグは再びその体へと手を伸ばした。
熱を上げ、そして吐き出して。
繰り返されるそれは、内に燻った熱が全て吐き出されるまで続く。
行き場を失くした熱も思いも、互いの何もかもを受け止めて、そうして二人は一つの寝台で眠りについた。

翌朝。
未だ止まない雨を、先に目覚めたゲオルグは窓から眺める。
身じろぐ気配に視線を寝台へと向ければ、目を開くカイルの姿が映った。
目を開けて窓際に立つゲオルグへと視線を向けて、カイルが問う。


「雨、まだ止まないんですか」
「ああ。今日は宿で過ごした方がいいようだな」
「雨じゃなくても宿で過ごしたいですよ、オレは。もう、あちこち痛くて動きたくないですよー」
「そうか」
「誰のせいですか。誰の。……ゲオルグ殿、少しは手加減して下さいよ」
「無理だな」
「まあ、分かってますけどね」


ゆっくりと寝台に起き上がってそうカイルは告げる。
着替えて寝台から降りて、窓際に立っているゲオルグの隣へと立った。


「昨日よりは雨弱くなってますね」
「ああ、明日には上がるだろう」
「じゃあ今日はゆっくりしますか。オレも動きたくないですしー」


流れる赤や浴びた血を流してくれるように、雨が、罪もあの戦いも全て流してくれたなら。
そうしたらこんな熱も思いも抱え込む事もなかっただろう。
でもそれでもきっと、こうして二人一緒に旅をしているような気がする。
窓越しに降りしきる雨を見ながら、そんなことを思っていた。


「ご飯食べに行きましょうよ、ゲオルグ殿の奢りで」
「……何故奢らなければならないんだ」
「嫌とは言わせませんよ。オレあちこち痛いんですから」
「……分かった」


溜め息を吐いてそう告げたゲオルグを引っ張って、カイルは部屋を後にした。

吐き出した熱をまた溜める日々が始まる。
雨が降りしきる中を歩いても、冷めない熱がまた内に溜まっていく。
そんな日々から、いつの日か、解き放たれることを願って。
そして、解き放たれた後もこうして共に旅を続けていられるように、と。

昨日より弱まった雨の中、傘を差し食事へと出かけるカイルとゲオルグの姿が街の中にあった。


END