執事服

P3Pで、荒垣先輩に執事服着せて話しかけてみたんですが。

そう言えば、と中の人繋がりで思いだしたんですが。

ソーマに執事服着せて、アラガミ退治に行ったなあ、と。

でも、良く考えると、あのソーマがですよ。

自分で執事服着るとはとても思えないんですよ。

P3Pだと、防具ってのがあって、執事服も防具の一環だから、リーダー権限みたいな感じで着せる事も出来るだろうけど。

神喰って防具もないし、武器も装甲も全部自分で管理じゃないですか。

なのに、どうやってあれ着せるんだ? とか考えていて出来たネタなんですが。

いや、ギャグです。というかお遊びです。

流せる方だけ、どうぞ。

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任務を終えて自室で寛いでいたソーマの元を、第一部隊のリーダーのユウトと、リンドウが訪ねて来たのは少し前の事だった。

そして今、ユウトがソーマに差しだしているのは、執事服と呼ばれるもので。

何故そんなものを着ろと言われるのかも、こんなものを持ってユウトとリンドウが部屋を訪ねて来た理由も、分からなかった。

「何でそんなものを着なきゃならねえんだ」

「……俺の、趣味?」

「はあ?」

ユウトの返答に、ソーマは思わず声を上げる。

俺の趣味ってなんだ。

しかも何故疑問形なんだ。

それに、部屋に入って来てから一言も発しないリンドウも、気になる。

どうにかしろという意味を込めて、ソーマはリンドウの名を呼んだ。

「おい、リンドウ」

「あー、いや、なんつーか。見たいって言っちまったからなあ、俺も」

だから、こっちに振るなとリンドウは告げる。

執事服を着たソーマを見たくないかと言われて、見たいと言ってしまったのは確かだった。

見たいと言ってしまったばかりに、半ば脅されるようにして此処に連れて来られたのだ。

どうにか出来るはずもないとリンドウは思う。

見たいってなんだ、とソーマは思うが、それを口にすることはなかった。

それを口にして、予想通りの答えが返って来たらそれはそれで疲れる気がするからだ。

疲れたように溜息を吐くソーマの耳に、仕方がないから妥協すると言わんばかりのユウトの声が届く。

「任務の時に着るのが嫌なら、今でもいいけど」

「冗談じゃねえ。今だろうが任務の時だろうが同じだ」

「どうしても、イヤ?」

「当たり前だ」

「そっかあ。じゃあ仕方ないなあ」

ユウトのその言葉を聞いて、ソーマは諦めたかと思う。

だが、次の瞬間、それが間違いだったと知った。

「じゃあ、リーダー命令って事で」

良い笑顔を浮かべて、ユウトはソーマに執事服を押しつけた。

押し付けられたそれを思わず受け取ってしまい、ソーマはちらりと、また一言も発しないリンドウを見る。

視線だけで、逆らわない方がいい、と返って来て、そんなことは言われなくても分かってると思う。

どちらかと言えば温厚な部類に入るユウトではあるが、絶対に怒らせてはいけない事もまた、分かっていたから。

この状態で逆らえばどうなるかなんて、考えなくても分かる。

とても良い笑みを浮かべたままソーマを見つめるユウト。

逃れる術は、ない。

ユウトの中ではソーマに執事服を着せることは決定事項のようで、それを覆す事は、ソーマには出来るはずもなかった。

一緒にくっついて来たリンドウも、当てにならない。

これを着る、という選択肢しか、ソーマには残されていなかった。

だが、流石にこれを着て、任務に行くのはごめんだと思う。

どうしたってエントランスを通らなければならないし、そうすれば他の皆の目に触れることにもなる。

それに、何よりも動き難そうで、どう考えても戦いには向かないと思えた。

考え込むソーマの耳に、促すようにソーマの名を呼ぶ声が届く。

「ソーマ?」

「……今此処だけで良いなら、仕方ねえ」

「うん、良いよ」

そう言ってユウトは笑った。

それに二つの溜息が重なる。

一つは諦めの溜息で、もう一つは安堵の溜息だった。

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嫌そうにユウトが持ってきた執事服に着替えたソーマを、ユウトは満足げに眺める。

「それにしても、残念だなあ。これで一緒に任務に行きたかったのに」

「冗談じゃねえ」

心底嫌そうに言って、ソーマは、もう良いかと問う。

それからしばらくしてやっと、ソーマもそして、無理矢理連れて来られたリンドウも解放された。

半ば脅されるようにしてリンドウも此処に連れて来られたが、それでもまあ――良いものが見れたから良しとするかと思っていた。

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第一部隊のリーダーは、サイトの方と名前は一緒ですが、別人です。

今、この小ネタの為だけのリーダーです。

いやもう、ホントすみません。

P3Pの荒垣先輩とソーマの中の人が一緒だったもので、つい。

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