本当の事

P4アニメ2話関連のSSです。

タイトルが思い付かないんで本当に適当です。

このSSの時期はいつでもいいんですが、そうだなあ、りせ救出後くらいかなあ。

その頃なら番長と陽介もかなり仲良くなってるだろうし。

さてでは、いきあます。

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鳴上が部活もバイトもない日の放課後。

陽介は、鳴上と共に川原へとやって来ていた。

いつ来ても誰かは居るこの場所。

この町には行くところがあまりないため仕方がなのだろう。

川原に立ち、川を眺める。

同じように隣に立ち何も言わず川を眺める鳴上をちらりと見て、陽介は言葉を紡いだ。

「なあ、一番最初に俺と二人でTVの中に入った時の事、覚えてるか?」

「ああ、覚えてる」

それがどうかしたのか、と鳴上は視線で問う。

再び川へと視線を向けて、陽介は言葉を続けた。

「俺が、俺のシャドウと対峙した時なんだけどな。あの時お前、俺の事殴っただろ」

「……ああ」

「あれってさ、わざとだったりする?」

「……」

無言で鳴上は川へと視線を移す。

待っていても肯定も否定も返ってくる気配がなくて、陽介はもう一度言葉を紡いだ。

「わざとでも良いんだけどさ。本当の事知りたいって思ったんだけど、どうなんだ?」

再び問えば鳴上の視線は川から陽介へと向けられて、そして意味ありげに微かに笑った。

「さあ、どっちだと思う?」

それだけ言って鳴上は川から遠ざかるように歩き始める。

意味ありげな笑みの意味も、言葉の意味も分からず呆然としばらく去って行く鳴上を見送っていた陽介は我に返り、慌てて鳴上を追い掛けた。

「待てって1 どっちなんだよ」

けれどそれに答えは返ってくることはなくて、先に道へと出た鳴上は、陽介を待つかのようにその場に立ち止まっていて。

それを見て何となく、どっちでもいいか、と思ってしまう。

待っていてくれたんだろう鳴上の隣に並べば、途端に鳴上は歩き出して。

他愛もない話をしながら歩く。

鳴上が転校してくるまではなかったこんな時間を、楽しいと思いながら。

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かなり短いです。だからここに上げたんですが。

アニメ2話の鳴上くんが陽介を殴るあの場面。

「間違えた」と言ってますが、本当か? と思ったので書いてみた。

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